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2009年6月 アーカイブ

2009年6月 3日

さっちゃんのまほうのて

18年くらい前にこの絵本を妻が買ってきて、以来、子供たちに何度も何度も呼んで聞かせた。

さっちゃんは生まれつき片手に指がない障害を抱えており、それでも元気いっぱいなのだが、ある日学校でそのことをからかわれる。
うちに帰ってお母さんになぜ自分だけ違うのかを問う娘に、お母さんが涙しながらも淡々とわかりやすいように答えるところまでくると、この答えにたどり着くまでに、どれだけか背負ってきたであろう思いが胸に迫り、泣きそうになってくる。
何度読んでも必ずそうなるので、震えそうな声を抑え、涙を飲み込んで何とか最後まで乗り切る事の繰り返し。

これが黙読だったらそうまで無いのかもしれないが、子供たちに読んでやるときは、どの絵本も内容が伝わりやすいように気持ちを込めて読むのでなおさらそうなのだろうか。
しかし、さらりと読み進もうとしてもやっぱりそうはいかないのである。
子供たちにはずいぶんいろんな絵本を読んでやったが、読むたびに泣きそうになる絵本はこれだけであった。

折に触れ、この絵本の事を思い出し、最近はまた特に思い出すことが多い。
あんな風に感じ、18年経った今も鮮烈に思い出すのは、中身にそれだけのものがあるからに違いないのだろうと、お母さんの言葉に込められた現実の重さと深い愛情と、そしてその現実を受け入れている前向きな軽やかさとを思う。

そんな思いをしながら読み聞かせたこの絵本の伝えるものは、子供たちの形成されつつあった脳のシナプスパターンの中に、きっとしっかりと織り込まれているに違いない。

そんな事を思いながら、この絵本の事をみんな知っているのだろうか、知らないのなら是非知って欲しいと、先ほど初めてネットで検索してみたら、何度読んでも、お母さんが娘に答えるくだりを途中で息を整えずに読み進むことが出来ないのは何も自分だけでは無かった事を知ることになった。

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