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2008年3月 アーカイブ

2008年3月10日

街づくり・流通ルネサンス


3月4日から7日まで東京ビッグサイトで開催された建築・建材展に出展した。
今回は今までになく、ブースデザインに本格的に取り組んだ。
言葉ではなく、漆喰の空間そのものに田川産業が何を目指しているのか
語らしめる試み。


プロデュースしたのはBunbo江副氏
デザインしたのはCASE REALの二俣氏。


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両側及び背景の壁は真っ白な漆喰の押さえ仕上げ。
これは小松七郎左官が見事に仕上げた。
床及びオブジェのLIMIXを含め、全体が漆喰だけで出来た異空間が展示会という
饒舌な空間の中に現出した。

商品の説明は全くなく、右の小さなプレートに会社名と簡単な経歴。
ただ、漆喰とLIMIXの存在感だけがあり、背景の2枚の写真が田川産業が何者であるかを
語りかける。

だから 漆喰空間研究所


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寡黙なブースに惹かれてか沢山の来訪者があった。
既知の顧客や知人も多く訪れて頂いたが、LIMIXを初めてみるという方々にも沢山
訪問して頂いた。
そして一様に漆喰押さえの見事さに感嘆する。
本物の漆喰のワザを見たことがない若い建築士も沢山居るのだ。
これだけの仕事が4日間の命なのは切ない。

おいで頂いた皆様、本当に有り難うございます。
そして、設営から撤収まで、誠意を持って対応していただいたアレック山本のスタッフの
皆さん、有り難うございます。


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この同じブースが今度は北九州の西日本トータルリビングショーに3月14日から16日まで
設置される。

2008年3月19日

日本科学未来館の「ものづくり展」


お台場の日本科学未来館で「ものづくり展」が開催される。
過去2回のものづくり日本大賞受賞製品の展示で、会期は3月15日(土)から30日(日)まで。

その内覧会があり、展示の監修を行った国立科学博物館の理工学研究部・科学技術史グループ研究主幹である鈴木一義氏に展示のコンセプトを説明しながらの解説ツアーをしていただいた。ちなみに氏は第2回ものづくり日本大賞の審査委員も務められている。
入り口もロゴも世界最強のデザインといわれる(らしい)日の丸をモチーフとしており、入場する者の期待を掻き立てるような演出になっている。


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その解説の中で強く印象に残った「用の美」という言葉。
機能美とも異なり、日本人だけが育て上げてきた日常生活上のすべての物事の中に美を見出し、また、美を育てる心。

日本のものづくりは美と技(ART)によって支えられており、さらに感性によって磨き上げられているが、ここでいう「感性」に該当する外国語は無く、たぶん世界中で唯一日本人だけが持つ特質であるとのことだった。

そう言われればなるほどと納得することが沢山ある。
日本のマンガのような漫画は世界で日本人以外からは生み出されることは無かっただろうし、メイドインジャパンへの信頼に潜むものは、日本人のものづくりに対するこだわりのこころそのものへの信頼なのだろう。

それともうひとつ、日本人はナンバーワンでなくオンリーワンを目指す、と。
既にあるもので覇を競うよりも誰もやらない、やってないことをやる心意気、というか。
ナンバーワンはいつか追い越されるが、オンリーワンは追い越されることは無い、と。
世界の数千年の漆喰の歴史を通じて、大理石のような物性の漆喰セラミックを製品化した者は誰も居なかった。だからこそやりがいがあった。
成功するかどうか誰にもわからない。だからこそ頑張れた。
雲をつかむような話から始まったということをいつも思い出す。


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2006年の秋に「新日本様式100選」の展示を有明のパナソニックセンターに見に行った事がある。
そこでスポットを浴びた製品たちを見ながら、自分の製品にこのような光が当たる日が来る事はあるのだろうかと思っていた。
いや、正直に言うと、いつの日か絶対にスポットを浴びようと堅く心に誓っていたと思う。


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時代の最先端を行く場所と建物の中で今スポットを浴びている自分達の製品を見て、不思議な感慨に駆られる。
背水の陣でがむしゃらに這い進んで来たが、運もあってとりあえずここまで来た。
ようやく、スタートラインに立てたんだと実感する。

2008年3月 2日

ドイツのライミックス 1

ドイツの代理店との打ち合わせに来た。
ところがトランクは出て来ず、調べると乗り換えの北京に停まったままだと解った。
海外では良くあること。荷物が見つかっただけラッキーと思うしかない。
今回はブレーメン、ハンブルグの販売店、そしてフランスからのディーラーとも会う。

フランクフルトからハンブルグまでの道すがら見える川は大小を問わず、土手を自然の土の景観にとどめているところが多く、コンクリートの護岸を見慣れている目には、人工的な直線ではない川岸の景観が極めて美しく感じる。
丹念に手入れをされている畑の景観からもドイツの(そしてEUの)農業が健全であるように感じられるが、アメリカの圧力にさらされている点は同じだという。

ハンブルグといえば港町として知られているが、その港湾機能は海岸ではなく、90Kmほど内陸のエルベ川沿いに位置している。海岸の町は港湾機能を充実させてユーザーの獲得をもくろんだが、陸路インフラが伴わず上手く行ってないそうだ。理由は日本同様民主国家であるため、必要な土地収容であっても強行することが出来ないからだ。

その近くのJORKという地方はオランダと同じように、海抜より低い湿地帯の水をくみ出すことによって開墾されてきた歴史があり、現在でもポンプで水をくみ出し続けなければ土地を維持できない仕組みになっていると教えられた。


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りんごをはじめとする果樹園が延々と続く美しい土地であり、建物はほとんどが統一された意匠の煉瓦造ながら、ファサードや煉瓦の積み方のデザインに個性の主張が見られる。特に茅葺きの屋根が美しいが、施工もメンテナンスも火災保険もすべてが高くつくと言うのに、随所にその茅葺きが見受けられるのは、彼らがいかにその土地の伝統と文化を愛しているかの現れだろう。手入れの行き届いた佇まいにそれが感じられる。
同じ様な力は日本の古民家にもある。
それを教えてくれたのは世界遺産となった石見銀山にある 群言堂を営む、松場登美さんの阿部家であった。

エコであること自然であることに敏感なドイツには自然素材に特化した建材店が各地にある。今回は、そんな中でも石材中心の店舗にLIMIXの展示スペースを作る打ち合わせも行った。
その名もジャパンコーナーと名づけて、店舗をオープンしたときからかなりのスペースを空けて待ってくれていた。日本のイメージを伝えるためのディスプレイデザインの提案が宿題となったが、数ヶ月のうちにLIMIXの常設展示スペースがドイツにも誕生することになるのが楽しみである。

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