怖ろしい風景
一見何と言う事はなさそうな風景だが、数年前、最初にこの景色を見たときは愕然とした。
この取り合わせが意図的であるのか偶然であるのかは知らない。
しかし、何というブラックユーモアだろうかと思った。
消費者金融の無人機械が整然と並んでいる風景の向こうに見えるのは実はパチンコ店である。
庶民からの集金マシーンがシステムとして完結しているように見える。
そうまでしてパチンコをさせなければならないのか。
時代劇に出てくる鉄火場で、カモとして目をつけたら、愛想良く貸してあげておいて、実は身ぐるみはがすための仕掛けである、あのシーンを思い出してしまう。
何しろ生活保護のお金さえ召し上げてしまうらしいのだ。
パチンコは借金までしてするようなものだろうか。
自分も学生時代はパチンコをしていたが、その頃のパチンコはデジタル式ではなく、ひたすら懸賞穴を目指して気を集中して打つようなものだった。
金のない月末に100円玉を握って勝負をかけ、あわよくば一週間分くらいの缶詰をゲットする。
その程度の遊びで済む世界だった。
その後パチンコ業界は拡大・成長し、テレビの深夜番組で頻繁に紹介されるようになり、かつての胡散臭さが払拭されたかのようなイメージを演出している。
このところ石原都知事の発言以来パチンコ論議が盛んだった。
業界は風当たりを考慮して節電への協力姿勢などをアピールしている。
しかし、震災から2ヶ月たって、テレビでパチンコのCMが増えているのにまた驚く。
この集金システムの内、消費者金融の背後に居るのはメガバンクである。
日本の銀行はかつては土地バブルにおぼれ、その後は金融バブルに振り回され、苦難の道を歩んでいるが、この風景を見るとその理由が何処にあるのかが何となく見えるような気がする。
最終的にせっせと貢いでいるのは庶民であるのだから、これは個々人の意識の問題である事も間違いないが、人間には3つの弱点があると思う。
昔から飲む・打つ・買うの3拍子と言うが、これはまさしく人間の3大弱点であって、それぞれ、薬物依存・賭博中毒・エロスという破滅に至ることもある病である。
この風景を見る度、日本はかなりおかしいと思ってしまうのである。
























